アオゾラ日和

「まーつーのセンセッ!」

「あれ、皇地くん?」

「やだなー、せんせー。担当の生徒くらい下の名前で呼んでくださいよー。あ、伊乃と惣介と咲太と玲男のこともね!」

「みんな来てるの?」

「うん!せんせーも来て!」

大昂が松野先生を連れて個室に入ってきた。

「あ、せんせー!」

4人は喜んでいたが、惣介だけはため息をついて目をそらしていた。

すると松野先生は惣介に気付くなり、

「あ、惣ちゃん!」

「「「「惣ちゃん?」」」」

大昂はやっぱりね♪と笑っていた。

「・・・なんで来たんですか?」

「えー、だって大昂くんがみんな来てるから先生も来てって・・・」

そして、松野先生ははっとしたように言った。

「もしかして、みんなに秘密にするつもりだった?」

「あたりまえでしょう。」

「なんでなんで!?」

「理由も分からないんですか?」

惣介が完全にキレていることはKYの咲太にも分かった。

大昂は惣介のオーラ的なものに無限の恐怖を感じ、笑顔のまま表情を固まらせてまった。

玲男は冷静に考えた。

こういう場合は変に刺激せず、事が過ぎるまで待つだけだと…

しかし、それはただ一人にだけ伝わっていなかった。

そう、ここで『彼』の意外な一面が明らかになるのだった。

そう、伊乃の隠れた性格…

今日出会ったばかりの彼らはまだ知らなかったのだ。




伊乃が、『ド天然』だということを…。






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