アオゾラ日和

一瞬しんとなってしまったが、咲太がすぐにこの空気を塗り替えた。

「惣介の家族は!?どんなん?」

「・・・言いたくありません。絶対言いません。」

「なんでー?言えよーーー♪」

「い・や・で・す!ぜっっっっったい言いません!」

「惣介、さてはなにかワケありだな!?」

と、咲太と大昂が惣介の家族を聞きだそうとしていると、

「こんにちはー!誠くんいるーーーー?」

聞き覚えのある声だった。

「あれ?松野せんせーじゃね?」

ドアが閉まっているとはいえ声はしっかり聞こえる。

「ほんとだー。話しかけてこよー。」

「俺も!」

「オレも行くー。」

「僕も行こっかな。惣介も行こうよ!」

「イヤです絶対イヤです。」

・・・と、その時、大昂がニヤッっと笑った。

「OK!んじゃぁ一回俺一人で行ってくるからみんな待っててー。」

「えー、なんで・・・」

咲太が言いかけると大昂が咲太と伊乃と玲男にウインクした。

(なるほど。)

(そーゆーことか。)

(やるな、大昂)

3人は一瞬で大昂がよからぬことを考えているなと分かった。