「はいはい。」
流すような発言をしてしまったことを、少しだけ後悔した。
「ひっでー。本心なのに。」
少しいじける玉木。
..可愛いとか思ってしまう私がいる。
というか、毎日私なんかと話すまでして時間を潰したいのか。
暇人にもほどがある。
「金木犀、いい匂いだね。」
話をそらす意味も含め、んー、と伸びをしながらそう言った。
「ん。」
「やっぱ春の次は秋が綺麗。」
「俺は、その景色を見てる山本さんが綺麗だと思う。」
「......」
..は?
いきなり何を言うのだろうか、この人は。
「金木犀の匂いより、山本さんの匂いの方が好き。」
変態か!!
私の匂いって何..
「言うなれば、山本さんが好き..?」
何故に疑問形。
というか、なんてことを言ってくれたんだこの人は。
ナチュラルに告白されたのは気がするのは気のせい?

