「そっか、無理なんだ..」

計画的犯行だったくせに、落ち込んでいる"フリ"をする玉木。

「うん、無理。」

ムカついたから、そう言った後玉木の頬にキスしてやりました。

「っ..!!」

予想通り、目を見開いて顔を真っ赤にしてくれました。

可愛いのはどっちだ。

と思ったのもつかの間、私は顔を赤く染めたままの彼に唇を奪われた。

「......」

今度は私の顔が熱くなる。

「好きだよ、沙耶。」

そのあとにそう言うもんだから、もう心臓は破裂寸前。

「私、も......」

いつもなら、それだけしか言わない私だけれど。

今日の私は、玉木さんに甘いから。

「好き......」

愛の言葉を、囁いてあげるのです。

Fin.