「玉木..」

1人になった教室で、彼の名前を呟く。

玉木に、きっと嫌われた。

どう考えても私が悪かった。

明日謝ることを1人決意して、教室を去った。


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次の日。

「......」

放課後のチャイムはとっくに鳴っていて、というより下校の放送まで流れ出しているのに。

玉木は、姿を現さなかった。

"あぁ、終わったな。"

流れている音楽を聞きながら、そう思った。

私は玉木に嫌われたんだ。

そう確信した。