「また見てるんだ。」

そう、声をかけられた。

ほらね。

やっぱり今日も来た。

「玉木..」

"玉木"という名の彼は、よっ、と言って片手を挙げると、私の隣に腰を下ろした。

なんだかんだで、これがいつものことになってしまっていた。

事の始まりは多分、私がいつも通りに景色を見ていたときに、

「好きなの?そこから外見るの。」

そう玉木に話しかけられたときだろう。

あれから、何故か玉木は毎日のようにここに来るようになって、今に至る。