「梨華の家の女子は代々私立のお嬢様学校に行くんだろ?」
凜が言う。
「私のお母さんもおばあちゃんも、そのまたおばあちゃんも花咲学園の卒業生なんだってさ」
「それは逆らえないな」
あきれたように言う真哉。
たしかに、これは逆らえないだろうな……
「決まっちゃったことはしょうがないし、莉愛たちに会えないわけじゃないしね」
「当たり前だろ。俺達はいつまでも親友だからな」
「うわ、なんか珍しく凜がカッコいいこと言ってる」
「なんだと莉愛。珍しくは余計だっつの」
笑いあうあたしたち。
梨華とは違う高校だけど、あたしたち4人はずっと親友。
ずっとこのままの関係でいられると思っていた。
………あの日までは。
