「……なにか訳ありのようね」

「……理由、美優たちが聞いちゃダメかなあ?」




ずっと2人には言おうと思っていたこと。


きっかけがなくて今まで話せなかったけど、今なら。




「聞いてくれる……?」


「莉愛話してくれるのなら聞くわ。私も知りたい」

「美優も」


「話したらどうだ?こいつらなら、力になってくれるかもしれない」




凜の一押しで、あたしは話すことを決心した。





そんなに遠くない話。


無事に受験を終えた春休みのことだった――。