いつも一緒に

「神崎君?」


「おい涼? 大丈夫か?」


彰に体を突付かれる中俺の全機能は停止していた。


二人の声にハッとしてようやく気を取り戻すことが出来た。


「えっと、梨杏さん、何?」


「さん付けしなくていいって、タメでしょ?ご用件はこのカッコいい男の子から聞きましょう♪」


綺麗な姿をしているのに中々エグい事をしてくれる・・・


なんだっけか・・・、えーっと・・・


あぁ、当たって砕けるってやつか?


「まぁ運が悪ければ当たって砕けた、が正しいがな」


俺の心を読むな彰。


まぁこれも人生の壁と信じて、新たな一歩を進んでやる。


「えっと・・・よければメアド交換しません?」


俺は今年度最大の勇気を振り絞った。


断れることなどあれば俺は当分引きこもり状態になるかもしれん。


それだけは勘弁だぞ頼むから。


「え、はい、いいですよ」


俺の今の状態のバックグランドミュージックはハレルヤだろう。 断言出来る。


挑戦ってやっぱり大切だと思った一瞬であった。


「よかったね神崎君」


吉田さんが笑みで何かを祝ってくれた。


とりあえずあなたに感謝します。


「えっと、まだ下の名前しか知らないんですが・・・ 名字はなんて言うんです? 俺は神崎涼です」