学校から帰宅してからの事だ。
「♪♪~♪~~」
ポケットの中で鳴り響く携帯を取り出して開いた。
《新着メール:吉田 梨杏》
彰よりも先に吉田さんからのメールだ。 なんだろう。
《夜遅くにゴメンね(^人^)
神崎君ってさ、右隣の席の娘が気になるの??》
おーう・・・ 彰に引き続き吉田さんまで気付いたんだ・・・
そんなにわかりやすかったかな?
まさか既にクラス全員が知ってるとか・・・は、ないよな・・・
もしそうなら俺はこの先一年間皆から、からかわれて生活しなきゃならないハメになるんだぜ・・・
しかしまぁ、一目惚れってこんな気持になるんだなぁ。
なんだか毎日楽しいはずなのに、その一日を終えるたびに悔やむ。
少しでも前に進みたいって気持ちが止まらない。
本当にどうしちゃったんだろうな、俺・・・
中学の時なんてこんな気持ち全く無かったはずなのに。
たった数秒の会話だけで・・・俺は・・・
「おっはよぅ!神崎君!!」
「よぉ、今日は来るの遅かったな」
教室に入れば迎えてくれる人がいる。
嬉しいんだけど・・・ なんだか気が晴れない・・・
「神崎君、昨日のメール覚えてる?」
