「誰もそんなん頼んでねーよ、なぁ?」
「そう、そう」
ケイと悠斗は顔を見合わせ頷きあってる。
「……うぜえ、先帰るわ」
澪は興がそがれた様子でスタスタと歩いて部室を出て行った。
ケイと悠斗も後に続くように出ていくから、慌てて追いかけると…
ガシッ…
今朝のごとく兵藤一樹に腕をがっしりと掴まれる。
「あの…何でしょうか?」
恐る恐る聞く私を真剣な表情で見据える兵藤。
「上野、お前はこのままでいいのか?
あいつらといてもろくなことにならんぞ。」
眼鏡が光りで反射して兵藤の瞳を見ることはできなかったけど…
今朝は気づかなかったがこいつもいい顔をしてるんだなぁ。
キリッとした眉にスッと通った鼻筋から伺える美形ぶりに若干イラッとくる。
女の私よりずっと綺麗な顔をしてる男ばっかりいるなんて神様は不公平だ。
そんな場違いな考えが頭に浮かんでしまった。

