お姫様は王子様を演じてる




「いえ、違います。
ちょっと独り言…」



「そうか、まぁいい。
独り言は恥ずかしいからやめたほうがいいぞ。
ここで会ったのも何かの縁だからクラスまで案内してやろう!!」



いえ、結構です。



……ときっぱりと断りたかった。



だがすでに兵藤一樹は私の返事を聞く前にスタスタと歩いている。



ため息をついて、仕方なしに私も歩きだす。


澪の時とは違って兵藤と歩いていると、いろんな生徒が挨拶をしてくる。



「おはようございます、兵藤さん!」



そんな朝の定番の挨拶があちこちから聞こえて。



その度に兵藤一樹は…



「うむ、おはよう」



殿様か!ってくらい…いちいち偉そうに返事をしていた。