「失礼します。
今日から編入した上野真琴ですけど…
理事長はどちらですか?」
ガタッと席を立つ音がしてニコニコした小太りの頭が寂しいおじさんが私に近づいてきた。
「上野くん待ってたよ!!叔父さんから話しは聞いているんだ。
君は随分と優秀なようだね。」
叔父さんとは父さんのことだろう。
事情を知ってるのは父さんの古くからの友達の理事長だけらしい。
「私はこの霧ヶ峰の校長を任されている速見というものだ。
叔父さんにはよろしく言っといてくれるかな…?」
「ええ」
きっと霧ヶ峰にも父さんは多額の寄付金を出している。
お金の力は偉大だけどその分人を狂わしていく。
この校長のように私の後ろに父さんのお金を見るようになる。
まぁ、慣れてるから気にもならないけど。

