お姫様は王子様を演じてる




第四寮から学校までは二十分も歩けばつく距離にある。



ゼィゼィと息を切らしながら、校門をくぐり先ずは職員室へと行こうとする。



無駄に大きい学校だからよく道がわからなくて迷いそうだ。



廊下を行き交う生徒の中に見た顔があった。



「澪っ!」



私が大きな声を出したせいなのか廊下にいた生徒達が静まりかえる。



パタパタと走って澪に近づくと。



「職員室の場所を教えてくれませんか?」



満面の笑顔で言った。



けど澪は私に視線を少し向けただけですぐに歩きだす。



「ちょっと…職員室教えてくださいって!!
同じ第四寮なんだしっ」



むくれた私を見て軽く舌打ちをすると澪はついてこいと言うように顎をフィッと動かす。



その時私の耳に他の生徒達の声が聞こえた。



「あいつ…澪さんを呼び捨てにしてたぞ…」



「…きっとすぐに消えるな」



ヒソヒソと話す生徒達の声は確かにそう言っていた。