「ぎゃあ―――…」



私の声は寮中に響いた…



この寮に来てから叫ぶのは二回目。



何なんだここは…



バタバタと走る音がして私の部屋のドアが勢いよく開く。



そこには半裸のケイが立っていた。



「どうしたっ?
泥棒か?」



いやその前に、お前上着持ってないのかよ。



「はよー、ケイ。
コイツうざいんだけど。」


女の子みたいな甘い顔をしてるくせに、さらっときついことを言う。



「何だ…お前が原因かよ。また新人からかったの?」


「悪い?」



可愛い子ちゃんは琥珀色の瞳を意地悪そうに光らせて微笑んだ。