お姫様は王子様を演じてる




その時、悠斗が小さく『あっ…』と声を漏らし、思い出したように目を少し見開く。



「ねぇ澪、そういや真琴に今日の合コンの話し説明しないと駄目じゃない?」



そういえば、そうだった…あの時は時間がなくてよく話しを聞くことが出来なかったんだよね。



「……まだいい、時期を見て俺が話す」



「けどさー真琴もメアド交換したでしょ?」



そう言いながらちらりと視線を私に向ける悠斗。



「はい、しました…」



「だったらやっぱり説明しないと面倒なことになるんじゃないの?
僕らみんなで餌撒きすぎちゃったしさー」



「……うるせーな。
何度も同じこと言わせてんじゃねぇ」



「ぶー」



澪に怒られて、悠斗はふくふくした頬を余計に膨らませた。



「上野、説明してやりたいのは山々だが…
澪には澪の考えがあるらしい。
悪いが、今しばらく待ってくれないか?」



兵藤がひどく申し訳なさそうな顔をして言うから…『またか…』と思いながらも渋々コクリと頷いた。