いかん、いかん!
今はアイツじゃなくて春菜のことを考えないと。
私が嫌がらせをされた原因は家が金持ちだからというくだらない理由。
春菜の場合は恵まれた容姿ってとこだろう。
私は怯える彼女の肩に手を置くとそっと囁いた。
「あの…春菜…何かあったら何でも話してくださいね?」
今はこんなお決まりの台詞しか言えないけど、少しでも彼女の気持ちが楽になってくれればいい。
春菜は綺麗な瞳にうっすらと涙を浮かべながらコクンと頷いた。
その仕草はジーンと私の胸に響いて…
助けてあげたい…なんて身分不相応なことを考えてしまう。

