部屋の中の黒いソファーに並んで腰掛け私達を見つめる彼女達は…
派手な服装に派手なメイクの所謂ザ・ギャル軍団。
聖蘭女子はお嬢さん学校だと聞いていたのに…
見た目は、完全にアフリカの原住民にも引けをとらないぐらい真っ黒な肌の方々。
合コン戦歴もかなりありそうだ…
兵藤は口元を明らかに引き攣らせ、少なからず動揺しているようだったが……ケイや悠斗は、まったく動じてはいないよう。
つまり、ケイと悠斗もそれなりに合コンという戦いをこなしているということかな…
澪は、いつも不機嫌そうだから何を考えてるかまったく予測がつかないが…
ドカッと偉そうにソファーに座ったかと思うと、正面に座るギャル達を冷たく一瞥していた。
―――その目が語ってる。
『うぜえ』って。
これは、まずいんじゃないのかい?
スタートから失敗なんじゃないのこの合コン?
だが、そんな私の心配は意味がなかったらしい。
「やばい…今回レベル高くない?」
「確かにっ!来て良かったねー」
「ねー」
明るく言い合う彼女達を見て、世の中に心臓に毛が生えてる人は以外に多いことを知る私。

