理事長室の前に行き、トントンと扉を叩くとすぐに返事があった。
「どうぞ…」
ドアを開けて、中に入ると克也おじさんは嬉しそうに目を細める。
「まこちゃんっ、来てくれたんだ。
会いたかったー!」
ガバッと克也おじさんに抱きつかれそうになったからひらりとそれをかわす。
この歳になって抱き合うのは少し照れ臭いし、昨日あったばっかだよね……?
「まこちゃん…ひどい…」
おじさんは私を包むはずだった腕で宙をつかみながら、眉を下げて悲しそうにしている。
「おじさん、今日は相談があって来たんです」
「まこちゃんの相談なら喜んでのるよ。
とりあえず、座って」
促されるままに部屋にある黒い皮張りのソファーに座った。

