地味子の素顔

彼の名前は大井奏磨(おおい そうま)

優しくて頼れて…
非の打ちどころがない完璧な人だった。


「鈴ちゃんにお願いがあるんだけど…」

「いいよ、なに?」


このとき…
なんで『いいよ』って言ってしまったのだろう。


「ヤらせてくれない?」

「え…何を…?」

「決まってんじゃん」

そう言って彼は私に口付けをした。