向かう場所は、この辺りの外れにある。
通称“眠らない街”
クラブやホテル、バーがいっぱい並んでいる。
あたしがいつも高橋と待ち合わせしている所は、あまり人が来ないカフェ。
目立つクラブの横に、小さな看板“sky”
カラン カラン
「…いらっしゃい」
口数が少ないマスター。
ようやく名前を覚えてもらって、たまに話す。
「麗美、こっち。」
視線の端に映る高橋。
「…おまたせ」
「ごめん。いつもより早くて。」
「ううん」
高橋の私服は、いつもオシャレだ。
「何食べる?」
「…オムライス。高橋は?」
「俺もそれにする。…てか」
メニューを見ていたあたしから、メニューを奪って、あたしを見つめる。
「元斗、でしょ?」
「〜〜〜〜っ、……元斗」
満足したようにニッコリ笑う元斗。
「ねぇ」
「ん?」
「なんであたし達こういうことするようになったんだっけ?」
「んー……」
元斗は深く考えるように、頭に手を置いて俯いた。

