恋愛季節




「篠田さん。」


話したこともない子に話しかけられる。


「……何?」

「隣のクラスの宮田が呼んでるよ」

「…わかった。ありがとう」


宮田…って、確か去年の学年イケメンなんちゃらの上位にいたやつだよね。


「…話って、何?」

「あ、あのさ。」


照れ臭そうに頭をかいて目を泳がす。


「ここじゃなんだし、階段のとこ行こう。」

「……うん」


めんどくさ。

ま、いいけど。


「…俺、ずっと前から篠田さんが好きだったんだ。よかったら、付き合ってくれない?」

「……ごめん」

「そっか。わかった!ありがとね」


宮田君は哀しそうに笑ってから、


「友達…には、なれないかな?」


差し出された右手に、右手を添える。


「えっと…じゃあ、よろしくお願いします」



キーンコーンカーンコーン


始まりのチャイムが鳴る。


「じゃあ」

「あ、うん」


教室に戻って席に着くと、亜美奈がニヤニヤしながら話しかけてきた。


「麗美、宮田和喜に告白されたの?」

「まあね」


やっぱり、と呟いて興味津々に聞いてくる。


「返事は?」

「断った」

「え?…まぁ麗美、美人だから選ぶ人沢山だしね」


あたし、好きでこんな顔になったじゃない。