「……」


健介、黙っちゃった。


「健介?」


向こうを見てなかなかこちらを見ようとしない。


「健介?……」



覗き込もうとすると、また違う方を見てしまう。

あ……


気づいてしまった。

健介がこっちをみない理由。


「恥ずかしいの?」

「……ったりまえだろ」


ほんのり耳が赤い。

……本当、かわいいな。



「ありがとう。助けようとしてくれて」

「…知り合いだったろ」

「でも…嬉しい。」



ニコッと健介に微笑む。


「……お前、何でここにいんだよ」

「え?…まぁ、ちょっとね」


言えない。

健介の出身中学校に行こうとしてたなんて。



「あ、そ。…恭介は?一緒じゃねえの?」

「恭介くん?学校行ったよ?」


すると健介は少し俯いてから、ガバッと顔を上げて、


「よかったな」

「え?」

「恭介と付き合えて」

「……は?」



何いってんの?