私は恭介君を探す。
………いた。
部員みんなと話してる。
話したいけど、話しかけにくい。
改めて思うけど、マネージャーの人、かわいいなあ。
ポニーテールがよく似合う。
私はいつもおろしてるから、たまには結んでみようかな。
話が終わったのか、M高の人達は帰る準備をしたり、片付けをしたり、練習をしている人がいた。
恭介君は……帰る支度をしてサッカーボールを足で弄んでいた。
あまり元気がないように見える。
やっぱり、試合には勝ちたいよね。
「優姫〜、この後どうする?」
「ん〜…帰る?」
「お茶でもしてく?」
「うん!」
ばいばい、恭介君。
近くにいるのに、話もできない。
悲しいけど、いつものように心の中で呟いてM高校を出ていく。

