――次の日、眠れなくて早く起きてしまった。
「早いねヒヨリ?」
「うん…」
鏡をみる。
ひっどい顔。
クマもあるし、腫れぼった目。
……こんな顔、良太郎に見られたくない。
あたしは、いつもより15分も早くに学校に向かった。
学校に着くと、すぐに絢が近付いてきた。
「ヒヨリ!昨日のことだけど…」
「絢、くるの早いよ……」
「いつもこのくらいよ。てかその顔どした?」
「……」
あたしが黙っていると、
絢が昨日の女の子について話し始めた。
「名前は、夏歌(なつか)で、同じクラスなんだって。」
もういい。聞きたくない。
「おいヒヨリ!お前なんで先に行ったんだよ!」
良太郎……!
あたしは教室から飛び出した。

