恋愛季節




「そういえば、良太郎彼女と最近どうなの?」



気を紛らせるために彼女の話をした。


バカだよね。
なんでこんな話にしたんだろう……



「あ?…別になんもねぇよ」

「またまた〜!キスした?ねえねえっ」

「うるせ」


すると良太郎は急に黙って、耳を触った。


……耳を触った時は、恥ずかしいとき。

幼なじみだからわかる仕草。


……したんだ。キス


「良太郎、大事にするんだよっ!?今度紹介してね」

「しねーよ」

「あ、あたしカギ返してくる!」



後ろから良太郎の声が聞こえてきたけど、あたしは振り返らなかった。