「先生、職員室に戻るわね。多分昼休みが終わるまでには帰ってくるから」
「はい」
先生は、わたしが先輩のことを好きなのを、知っているのかもしれない。
ご飯を食べながらグラウンドをちらちら見る。
すると………
「よーしざーわさんっ」
「先輩!?」
顔を上げると先輩がいた。
靴を脱いで入ってくる。
「今お昼?」
「はい。」
「今日体調悪いの?」
「いえっ!…ただ来てるだけで」
怪しまれるかな。
わたしがなんで保健室に来てるのか。
「そっか!1人?」
先輩は気にも止めない様子で会話を続ける。
「友達が、後から来ます」
ニコッと控え目に笑うと、先輩はわたしの顔のある一点をみつめた。
え……?
先輩の見ている所は…わたしの、唇?
次第に腕が伸びてきて……

