恋愛季節




「見てみようよ?」

「怖いよ…」

「わたしもいるから」



2人で手を握りあって、電源ボタンを押す。



「……明っ」



着信が何回も。
メールが何通も来ていた。



「雅也……」


ポロポロと泣きはじめる明。



『今日はごめん。今度埋め合わせするから』

『まじでごめん。俺、お前がいないとやだよ』

『もしかして、なんかあった!?』

『何時でもいいから、電話かメールして!』



「…雅也くん、こんなに明のこと思ってるんだよ」



明のケータイが鳴る。

すぐにケータイを手にとる明。


「雅也っ……うん。……うん。………あたしも、すき」



よかった…。

明に笑顔が戻って。



…今日は、体調がいいなぁ。

保健室に行く用事なくなっちゃった。


でも、昼休みだけ行こうかな。
いつものあの席で。
先輩を見に。