キキ――――――――ッ!
バタッ



…楽にして。




「ん……うぅん…」
目が覚めると私は保健室にいた。

「あら?起きた?あなた車に跳ねられたんだけど幸い無傷よ。」

「そう…ですか…」

死ねなかった。
こんな世界は意味がない。
色の無いこんな世界。


どんなありきたりな言葉でもいい。
ただ、ただ哉斗に抱き締めてもらって
好きだよって愛してるっていってほしい…



ガラガラ
保健室のドアが開いた。


「苺!!」

私の名前を呼ぶキミは
本当に哉斗?

「…なんで?哉斗は美那と付き合ってるんでしょ?私の所に来たら美那に怒られちゃうよ?」

「…ごめんな。辛い思いさせて。」

ほら。そんなこといいから早く、早く美那のところに……

「いいから行きなよ!ほらっ?……あれっ可笑しいな…あははっ勝手に涙が……」

その涙は
私にはこらえられなかった。


「…ちがう。話きいて?」


哉斗がゆっくりと口を開いた。