海の花は雪

「お待たせしました〜」

「すみません、結構いろいろありまして…」

青白く光る扉が音もなくスライドして、中からのんびりとした口調の、先生と高田さんが出て来た。

「何かあったんですか?」

山形さんが好奇心いっぱいの顔で、中をのぞき込んだ。

「ええ、まぁ〜お話は後にして、まずは深谷君、左手首を見せて頂けますか〜?」

先生は柔和に微笑むと、自分に向かって手招きをした。

「ここで…?呪文、見つかったんですか?」

「ええ〜おそらく、この呪文だと思います」

先生の言葉を聞いて、全員がホッとするのが分かった…

「良かったね〜深谷君!」

ハルが自分の肩を叩きながら、穏やかに笑った。

「や〜本当、一安心だね」

山形さんも自分の頭をなでると、笑ってくれた。

「幸い、王印と館長印がありましたからね〜無期限で貸し出ししてみました〜」

そう言って先生は高田さんを見ると、数冊の本を持っている中から、高田さんは一冊の本を先生に手渡した。