海の花は雪

「…深谷君、大丈夫ですか?」

戸川先生も、すでに水中の人となっていた…

さすが、あわてた様子はみじんもない…

自分の問いかけに、冷静にうなずく深谷少年の表情を見て、戸川先生は僕に向かって親指を立てて見せた。

すでに水位は天井を、あと10センチを残す所まで来ており、背の高い高田さんを最後に、全員が水中の人となった…!



「先生スゴイです!素晴らしい!!」

「修子ちゃん、見直したよ!」

「…良かった…」

皆が戸川先生に、言葉をかけていく…

皆、気づいてないみたいだけど…コミュニケーション手段が、いつの間にかテレパシーへと変わっていた。

深谷少年の聞こえるハズのない、ため息まで伝わってくるのが分かった…

「お見事です、戸川先生!さすがわ、ルドですね…完璧でした」

僕が先生の手を握りしめて褒めると、戸川先生が微笑みながら言った。