海の花は雪

「いいえ〜早速、始めましょうか〜」

はぁはぁと、まだ息が上がっている戸川先生が答えた。

肉体派ではないらしい…

「分かりました。では、どうぞ…」

高田さんが、静かに扉を閉めた。

自然と三人の視線が交わされ、その場の空気から僕が扉を開ける役になった。

ワクワクとドキドキが入り混じる…

ひんやりとしたノブをゆっくり回して扉を開けると、ちゅうちょなく手前に引いて、一歩踏み出した…!


すると…そこには…ボンヤリとたたずむ、背の高い白髪混じりの高田さんと、無表情の深谷少年の姿があった。

バックには、書庫の本棚がズラリと並んでいる…

「…大発見ですね〜!これは…」

僕の後ろから、扉の向こう側をのぞき込んだ戸川先生が、感動しながら言った。

理由が分からず、全員が戸川先生を見る…

「だって、ほら…双子水晶は一方向にのみ、作用するのが分かったじゃないですか?これってスゴイ事ですよ〜」