海の花は雪

「生島君、それはどうですかね〜?一応、山形さんの本は読ませて頂きましたが、私に出来るかどうか…」

ふふふと笑いながら、戸川先生がバックから僕の本を取り出した。

「いや〜修子ちゃんなら、大丈夫だって!何てったって、大魔法士ルドだよ〜?深谷君の上司だし?」

「…ハル…正確に言うと、上司ではないと思うよ…ロイズは、個人的なパシリにされてたけど…」

少年が眉間にしわを寄せながら、ハル君のセリフに突っ込みを入れた…

突っ込み所は、そこなんだねロイズ…

どうやら深谷少年は、いろいろ思い出しているようだ…

「え?そうなの?」

「そうだよハル君、ロイズは魔法省じゃなくて王家専属の教師だからね〜」

ハル君の背中に抱き着きながら、僕はハル君の疑問に親切に答えた。

すると、深谷少年と目が合い…

「へ〜そうか〜」

ハル君は背負い投げの要領で僕の右腕をつかむと、手前に引き下げ、スルリと体をかわされてしまった…