海の花は雪

「裏です…書庫の裏口から入ったら、どうなると思いますか〜?」

楽しげに戸川先生に聞かれ、僕はポンと手を打ち合わせた。

「それは考えた事もなかった。どうなるんだろう…ねぇ、深谷君」

「…さぁ…」

僕の目をジッと見つめたまま、ゆっくりと少年は答えた。

い、いや…そんなに深い質問じゃないよね?

そんなに見つめられると、困るんだけど…それとも他に何か…?

「…だ、だよね〜」

愛想笑いのような顔をすると、少年はフイと目をそらした。



「何々?どうしたんですか〜?」

そこに、テクテクと歩いて来たハル君が加わって、さらに話が盛り上がった。

「うっかり海底に行っちゃったら、大問題ですよ、特に私なんて〜」

と言って、嬉しそうに話すのは高田さんだ。

「それはオレもですよ〜その点、深谷君と修子ちゃんは、自力で帰って来れるからいいよね〜」

ハル君もテンション高めだ。
この僕が、置いてけぼり気味って…