海の花は雪

「…児童文学作家を、なさっているんですか…ステキですね〜」

修子ちゃんはニッコリ微笑むと、山形さんに自分の名刺を渡した。

修子ちゃん…そんなの、いつも持ってたんだ…

「戸川です」

「ほ〜戸川先生は、生物学を教えているんですか…」

山形さんが、修子ちゃんの肩書を読み上げた。

「はい…高等部で、ちょうど生島君のクラスを担当しています」

「…そうなんだ…」

「そうなんだよ…」

深谷君が修子ちゃんを見ながら呟くので、相づちをした。

「えっと…あなたは初等部の生徒ですよね、何年生ですか?」

修子ちゃんの関心が、深谷君へと向けられた。

「…四年の深谷です…」

「初めまして深谷君、高等部で会えるのを楽しみにしていますよ〜」

修子ちゃんは、姿勢の良い正座姿で深谷君にそう言うと、笑いかけた…

ずいぶん、先の話をしているなぁ…