約束 〜4人の絆〜


希美side

遼と美歌のことが気になり王様ゲームも楽しめない…遼早く来ないかな…
「…ぞみ…のぞみ!」

「えっ?彩乃どうしたの?」

「早く引いて〜」

5番か…当たりそうで当たらなさそう…

「王様はあたしだー」

彩乃が王様かぁ〜なんか恐い…

「じゃ、5番と10番がバグ!!」

あたし!?

10番は…

「俺だー」

げっ…クラス委員の雅哉くんか…苦手だ。

なんか先生の視線も痛いような…

「柊木さん緊張してんの?」

「別に、してるわけないじゃん!」

「そっか、じゃあ、これは?」

唇に柔らかいなにかが触れた…

「おい!南沢!」

「雅哉やるー!!」

「雅哉くん!!」

周りからは女子のと男子の驚きの声と先生の怒りの声が聞こえる…

「希美、大丈夫!?」

あたしは今、どんな表情しているのだろう…泣いている?それとも怒っている?分からない…

遼には見られたくない…
「おい!」

声がする方を振り向くと遼が立っていた。
めっちゃ怒っているようだ…見られたんだ…

「お前、今、希美に何した!?」

「何ってキスだけど?なんか文句ある?」

「希美の気持ちも考えてやれよ!好きでもねぇやつにキスされる気持ちを!」

あたしはふたりの殴りあう姿を見るのが辛くてしゃがみこんだ。

聞きたくない…見たくない…

「彼氏でもねぇ奴になんで怒られなきゃいけねーの?てか遼、爽やかなイメージぶち壊しちゃったね。」

「だまれ!!好きな女を守るためなら周りからはどう見られてもいいんだよ!!」

「じゃあ、俺も好きな奴にキスしてなにが悪いんだよ!!」

もう、やめて…

「「希美、お前はどっちが好きなんだ?」」

「えっ…」

「お前の幸せが俺の幸せなんだ、だからどっちか選んでくれ。」

「あ…あたしは…」