しばらくして、コウとセナが別れた。あたしたちはなんとか続いていたけど、正直別れたかった。そのあと、同じ時期に彼氏と別れた後輩、リオがいた。リオは彼氏欲しさに、コウと付き合い始めた。コウも、セナを忘れられずにいたけど、リオの告白にのった。
セナがコウと別れたのは、セナってゆう彼女がいるにも関わらず、同じクラスの人の胸を触ったとか、そんなかんじだった。だから、あたしもコウが少し嫌になった。リオは、コウに対して本気の恋愛感情を持っていなかった。それは、コウも同じだった。だから余計にイライラした。
ある日、あたしは友達のフウカと遊びに出かけた。その時は、偶然ホクトとコウもいて、話したりした。あとからリオ達も来た。
あたしはコウに言った。
「リオと話さないの?」
「話さない」
「なんで?」
「話すことないから」
コウには何言ってもダメだな、と感じた。次に、リオに話しかけた。
リオは最近、話せないから別れようかな、と言うようになった。
あたしはお互い好きあってない人が付き合ってるのがイライラしていたので、早く別れてほしかった。
「話さないの?」
あたしはケンカ腰で聞いた。
ガマンの限界だった。
「無理だよー。」
「つーか、コウの事本当に好きなの?」
すると、リオはためらいもなく、
「わかんない!」と、言った。
そこで、あたしはキレた。
「好きじゃないなら別れちまえ!見ててイラつく。話しかける勇気もないなら別れたほうマシだよ。話しかけないならとっとと別れろ!」
すると、後ろからコウが
「よっ!」
と言ってきた。
でも、そのまま戻った。
まじなんなのこいつら…。
イラついてイラついて仕方がなかった。
あたしもフウカの所に戻り、話をしていた。すると、フウカがあたしの携帯電話で遊び始めた。メール作成画面を開き、アドレス帳からコウを選択してメールを打ち始めた。
『コウの事、好きになっちゃったみたい。リオがいるのはわかってる。でも、ダメかなぁ?』
告白メールだった。送信はあたしからだったから、コウの最初の返信は、
『ちょい待ち、ホノカ、彼氏いるべ?』
所詮遊びだ。それに、コウが好き、という気持ちは否定できない気がした。フウカが遊びで打ったメールで確信したのだ。あたしは、コウが好きなんだって。
あたしは、すぐに返信した。
『あたし、彼氏も好きだけど、コウも好きなんだ。』
これは、素直に思った事だった。
『そか。わかった』
その後も何通かやり取りして、あたし達は付き合う事になった。
でもまだ、お互い別れていない。
別れたいとは思っているけど、踏み出せずにいたのだ。
つまり、お互いに二股の状況だったのだ。だから、誰1人として、あたしたちのカップル誕生に気づく人はいなかった。
付き合い始めて一ヶ月。
あたしたちはお互い別れ、二股の状況はなくなった。そして、コウに彼女ができたと噂になった。あたしも、よく「コウの彼女知ってる?」と、言われたけど、後輩ふたりの元カレだけに、「あたしだよ」なんて、口が裂けても言えなかった。そんな中、あたしもコウも、ホクトだけは信頼していた。だから、ホクトは
あたしたちの事を一番最初に言った。
付き合ってる事を言うとホクトは
「やっばりな」
と一言言っただけだった。





どこが好きかなんて、わからない。
最低なやつ。
わかってたはずなのに、あたしはどうして恋に落ちたんだろう?
コウ、あたしはコウの事好きになった事、後悔した事なんてないよ。
ねぇ、コウにとって、あたしはなんだった?