タイトルなしの物語



あった…。


小さいビンに3つマリモが入っていて、お母さんが好きな黄色のふたで閉めてある。


これにしよう。


私はそう思ってレジに向かった。


ふと右に目をやると、太陽が何かに迷っているみたいだった。


「どうしたの?」


私は支払いが終わってから太陽のところに行った。


「あ…朱莉っ」


なぜか慌てている太陽。


手にはかわいいキツネのストラップが握られている。


「かわいい!」


私がそう言うと、慌てて商品棚に戻してしまった。