璃空の両親が居られたから、まず挨拶。
璃空がこの家にいるのは、今日が最後と言ってもいいくらいなのに。
私がいて邪魔にならないかな……。家族でやっぱり過ごしたほうがいいんじゃないかな……。
「ねぇ、璃空。私やっぱり帰るな。」
「はぁ?!何で今更帰るなんか言う。俺、何か紗里奈が嫌な思いするようなことでもした……?」
「違う。やっぱり今日は、家族と一緒に過ごすほうがいいんかなって……。」
「そんなん気にせんでいい。俺は紗里奈と居りたいんやって。だから、帰るなんか言うな。」
「でも……。」
悪い気がして、仕方ない。

