「ええ!!

 王様、本当にあんな・・・

 のほほん顔の雌猫が!?」


「ああ! 勇者様だよ!」



どんどん近づいてくる

姿を見ながら、

私はその声に聞き覚えを感じていた。




「でも、王様。

 なんであの猫が勇者だと?」




「あぁ? 疑り深いなぁ!

 伝統にしたがって

 あのペンダントを使ったんだよ!


 しかも優しさは保障付だ!

 排水溝にはまった僕を
 
 助けてくれた(笑)」




「王様!!! やっぱり

 どこかにはまってたんですね!?

 いつもいつも・・・

 もう少し気を付けてくださいよwww」





・・・。



・・・!!!!!!


わかった!!!

あの声は!!!





「あなた!!!

 さっきの黒猫でしょ!!!」