今、俺たちはフロアガイドにいる。
そして瑞佳は、フロアガイドと睨めっこ中だ・・・。
その姿が可愛くておもしろい・・・。
正直、笑いをこらえるのが大変だ。
「・・・じゃぁ、ここ」
俺が笑いをこらえていると、瑞佳が行きたいところを指さして言う。
刺した場所は書店だった。
オレはちょっと意外で驚いた。
女の子ってアクセサリーや雑貨屋さんとか行くのかと思った。
「・・・ごめんね、地味で」
いや、そんなことはないけど。
「いや、大丈夫。そこ行こう?」
そういうと
「うん!」
と、とびっきりの笑顔を見せてくれた。
オレはその笑顔に少しドキッとしてし まった。
「じゃぁ、上の階だし。エレベータで行くか」
「うん。そうだね。そうしよう」
そういい、俺たちはエレベータに向かった。
エレベーターはすぐ着き、俺たちは乗った。
少しして別の階に着き、ドアが開いた。
すると瑞佳がすぐにボタンの所に行き、開のボタンを押した。
優しんだなぁ・・・。
気が利く子なんだなぁ、と思いながら俺は乗っていた。
・・・オレは何をしてるんだ。恥ずかしさも同時に現れた。
エレベーターに人が乗ると、瑞佳は、すぐ閉のボタンを押した。
瑞佳はそのままそこにいて、書店の階に着くと、
エレベーターに乗っていた人を先に下ろさせた。
「恭弥も降りていいよ」
と開のボタンをしたまま言った。
「お、おう・・」
ここで降りてしまう俺は、何なんだ。
瑞佳も別の・・・たぶん、閉のボタンを押してすぐ降りた。
「・・もしかしたら、長くなるかも・・。早く済ませるね」
「あぁ・・別に長くても平気だよ。俺も一緒に行くよ」
「え・・・。ありがとう」
そして俺たちは書店に向かった。


