しばらくしてお互い話をせず、音楽を聴いていた。
・・・・そろそろ駅に着くかな。
「・・恭弥君」
・・・あれ?返事がしない・・・・。
「・・・恭弥君?・・きょぉやクン・・・?」
と恭弥君をみると、…寝てる。
てっか、曲いつの間にか終わってるし。
・・・って、えぇ!どうしよう。起こさないと。
「恭弥君、起きて!恭弥君!」
恭弥君の肩を少し揺さぶりながら起こした。
ってか、起きない・・・。
もう駅に着いちゃう…。
私は、恭弥君の前に来て、両手で恭弥君の両肩を揺さぶった。
「恭弥君、起きて!駅着くよ!!ねぇ恭弥君、起きて!」
どうしよう、起きない…。
そして電車が駅に近づいてきたとき、電車が大きく揺れた。
「わっぁぁ・・いたっ」
電車が大きく揺れたせいで、恭弥君にぶつかってしまった。
私は、その場でしりもちをついてしまった。
「・・・・ん・・」
あれ?起きた?
「・・・!!瑞佳、大丈夫!?」
・・起きた!!
電車の揺れでしりもちをついたことを知らないので、恭弥君は、驚いていた。
「え?あぁ、大丈夫。ってか、早く下りないと電車閉まっちゃうよ!!」
といって、片手に音楽プレイヤーを持ち、右手で、恭弥君の左手首を引っ張って、
急いで電車を出た。
電車を降り、私は膝に手を付き、息を吐いた。
「はぁはぁ」
「わりぃ、俺寝てた ?」
「はぁはぁ。謝らなくて大丈夫だよ。横みたら、寝てたから、びっくりしたけど。
起こしても起きないから焦ったけど。よかった、乗り過ごさなくて」
と顔を上げながら言った。
「ほんっと、わりぃな」
「大丈夫だよ誤らなくて!!」
「すまねぇ・・・。俺お詫びするわ」
えぇ!?
「お、お詫び!?大丈夫だよ!!!」
お詫びだなんて!!
「いいの。俺がしたいから。・・・そうだなぁ・・・買い物付き合って」
買い物?
「・・・うん・・」
そして恭弥君は前と歩いた。
私はその後ろをついて行った。


