溺愛の王子様





始めて拒絶された俺の手は行き場を失い宙を舞った。



「ごめ、…ごめんなさい…ッ!」



それからはもう、自然消滅。



俺にはなす術もなく、赤の他人になったんだ。






「山崎くん、沢村先生呼んでるよ」

「……あ、…ありがと、結綺」

「うん」




そんな俺の、唯一の救いは。