溺愛の王子様




「あ、そっか、いま可憐にキスしようとしたけど、俺が男の限りできねーもんな」



ビクッ。



眉を下げ、瞳に涙をため、ただ呆然と俺を見上げていた。


「 」


言葉もなく、固まる。


そして、次の瞬間、彼女は俯き、ふふっと、あざ笑うように吐息をこぼす。



「……、可憐?」



…ハッと我にかえり、やりすぎた、と反省したそのとき。



「……すれば…?」



…え、