「…お、俺と、付き合ってください」


彼女は一瞬動揺したあと、直ぐに頬を上気させ、なんの言葉もなしにコクッと縦に頷いた。


…あぁ、好きだ。


嬉しくて興奮して、思わず彼女を引き寄せ抱きしめた。

…抱きしめてしまった。


ぎゅっ、と力を入れると可憐の匂いに包まれ喜びが大きくなる。

だから、すぐに気づくことができなかった。


強張って震える、彼女の身体に。