確か…結綺と同じ中学を卒業していた、バスケ部のやつ。
なんか、ドキッとした。
熱い視線に、負けた気がした。
その横顔がすごい、綺麗で…。
あぁ、こいつはって思った。
自分を認めてるんだ。
自分の中でただ彼女を愛してるんだなってばかみてぇだけど感じた。
「…しました。 …ふぅ」
読み終え席に着くと、山崎はふっと結綺に笑いかけ小さく声をかけた。
「滑舌、よくなった?」
彼女はえっ、と少し戸惑いを見せた後なぜか脱力したようにへらっと笑って、
「…山崎にいわれたくないょ」
と言って得意気に歯をみせた。
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