「あれー?違うの?」

「あぁっ!てゆかーか、」

「あ、じゃあ小学生の可愛い女の子の方?」

「.....はぁ」


がっくりとうなだれる一之瀬くん。

どうやら、噂は所詮噂だったみたい。


「俺、彼女いねーから」

「…えぇっ?!」


ジト目で私をみる彼。


「だって、めちゃくちゃモテるじゃんっ」

「関係ねーだろっ…」

「えぇー…意外だなぁ…」


でも、確かにウチの学校に彼女がいたらそれこそすごい噂だろうな。




「おい、」

「はーい?」


悶々と考え事をしていると、

「電車、おいてくぞ」

「…あっ、」


電車が来ていた。