片恋い想い。







「梨菜ー!帰るよー♪」



「今日は早いね~♪」



着崩した制服に合わせた鞄を背負い、二人で走る



「今日は龍の家にお泊まりだから♪」と顔の横でピースサインをする咲良が羨ましいとつくづく思う



僻むよ…まじ…



「あ!いたよ♪」



校門を出てすぐに龍君に駆け寄る咲良



金髪が太陽の光に反射して、すごく目立つ



皆の視線が集まるのも無理はない



「りーな!」



「ち、千景!?な、ななな何やってんの!?」



私を呼ぶ声に振り返ると、千景に飛びつかれた



く、苦しい…



「会いたかった~♪」



「ち、千景…?」



「つかさ、これ学校?」



「うん」



「なんかさー、普通だね…」



鼻で笑う千景



なんだか馬鹿にされた気分なんだけど…