片恋い想い。





連れてこられたのは、バレー部の部室だ


奥の方に押し入れられて、最初 頬を打たれた


ヒリヒリする…


頬を左手で撫でる


地味に痛いよ


呼び出しなんて始めてだし


内側から鍵をかけられたから、助けを呼んでも来れないだろう


「なんで、あんたなんかが篤也と付き合ってるの!」


「付き合ってないです!」


「…そういうのがムカつくのよ!」


「陵くんだって…あんたが近づくから仕方なく構ってあげてるだけなのよ!」


「本当に嫌な女。一人だけじゃ足りないみたいね…」


なにも言い返さなかった


言っても無駄だと思った


その時、ドアの向こうから声がした


助かった


そう思った


「遅いってば~」


「わりーな♪」


な、なんなの?


この人たち…私を助けに来たんじゃない


「へぇー、この子が篤也の彼女?」


「そ、じゃ後は好きにしていいから♪」


近づいてきた四人の男


私を囲んでいた女たちは皆、外へと姿を消していく


この先、起こること


そんなの誰でも分かる


やだ…


嫌だ…



助けて…