*梨菜 side* 視線の先には篤也 文句を言いたいけど我慢だ いま行ったら噂が本当になる それだけは避けたい 「遠山さん、声が聞こえない!」 うるせー はじまってずっとこれだ 他の人も声 出してないじゃんか 「梨菜…乙…」 「咲良…」 悲しくなるから言わないでよ なんとか午後の授業をやり過ごした なんで私がこんな目に… 「遠山さん…少し話があるの」 「はぃ」 教室に戻る途中に、数人の女子に呼び止められた 私…死ぬかもな